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アパート経営において、メンテナンスに対する姿勢や考え方がとても重要になります。
メンテナンスによって居住性や快適性が高まることから、入居者の定住に繋がりますし、新しい入居者を獲得するアピールにもなります。
しかし、メンテナンスするには大きな費用が必要になることもあり、大がかりな修繕のためには家賃からコツコツと積み立てしておくことも大切になります。
そのため、メンテナンス計画を準備しておき、コストパフォーマンスの良い取り組みを行うようにしなければなりません。
そこでここでは、アパート経営に欠かせないメンテナンスについて、メンテナンスの種類や大規模修繕の必要性、費用なども踏まえながら、アパマン修繕プロが徹底解説していきましょう。
アパート経営に欠かせない4つのメンテナンス
アパート経営を行う上で、メンテナンスは非常に重要です。
アパートは放っておくと自然に劣化や損傷が生じますが、メンテナンスを定期的に行うことで耐久性を維持することができます。
定期的にメンテナンスをすることで、大きな修繕費を抑えることができますので、どのようなメンテナンスが必要になるのか把握しておき、日常的に必要な取り組みを行っておくべきです。
そこでここでは、アパート経営に欠かせないメンテナンスとして、4つのポイントにまとめてみましたのでご紹介しましょう。
・日常的な清掃
アパート経営において、日々の清掃は欠かせないメンテナンスのひとつです。
清潔なアパートは、入居者の満足度を高め、退去率を下げるのに役立ちますし、清掃活動の中で、劣化や損傷にも気づけ、早期に修繕することが可能です。
アパートの清掃は、自分で行うことも、業者に依頼することもできます。
自分で行う場合は、掃除機やモップなどの掃除用具を用意し、定期的にこまめに清掃を行うようにします。業者に依頼する場合は、清掃業者を選ぶ際には、実績や料金を比較検討することが大切です。
日々の清掃では、特に以下のような箇所を重点的に清掃する必要があります。
- 玄関
- 廊下
- 階段
- 建物の外回り
- 集合郵便受けの周辺
- ゴミ置き場
- 駐輪場
- 外灯
玄関や廊下、階段など、普段から目につく箇所が綺麗になっていれば、それだけで快適性がアップしますし、常に汚れてしまっていては、不快に感じてしまいます。
また、郵便受けの周りにチラシが散乱していたり、ゴミ置き場が乱雑になっていたりすることでも同様です。
これらの箇所を清潔に保つことで、入居者が快適に過ごせるアパートを維持することができ、さらには、入居者の安全やセキュリティを守るためにも重要です。
アパートの清掃は、入居者満足度を高め、退去率を下げ、入居者の安全を守るために欠かせないメンテナンスです。日々の清掃を心がけることで、快適で安全なアパートを維持することができます。
・退去時のメンテナンス
アパート経営においては、入居者が退去する際に行うメンテナンスにおいても、なかなか普段ではできない箇所であるために、とても重要です。
入居者が退去した後に、部屋の汚れや傷、設備の故障などを確認し、必要な清掃や修繕、メンテナンス、消毒などに取り組みます。
新しい入居者が入居する前に清掃しておくことで、入居者の満足度を高めることができ、長期的な入居に繋げることが可能になります。
また、壁や床、設備などに劣化や損傷が生じている場合には、必要に応じて修繕や交換を行います。
ちなみに、近年においては『インターネット無料』『宅配ボックス完備』『システムキッチン』などといった設備が人気となっていますので、検討して設置してみることをおすすめします。
・小規模修繕
小規模修繕とは、外壁の補修や水漏れの修理、ドアの調整など、比較的簡単で費用が安く済む修繕のことを指しています。
アパート経営において小規模修繕は、入居者の満足度を高め、退去率を下げるために重要であるため、欠かせないメンテナンスのひとつであると言えます。また、修繕をせずに放置しておくと、大きな修繕が必要になる可能性もあります。
小規模修繕は、入居者の住み心地が良くなり、満足度に大きな影響を与えるため、アパートの価値を高めるのに役立ちます。手入れが行き届いていると感じれば、長く住み続ける可能性が高くなることは当然のことでしょう。
さらには、新しい入居者を引き付けることができます。
また、小規模修繕を放置しておくと、大きな修繕が必要になり、費用がかかる場合があります。例えば、外壁の劣化や損傷をそのままにしていると、雨漏りや建物の耐久性を衰えさせてしまうことになり、大きな修繕が必要になるのです。
そのため、小規模修繕を行うことで、大きな修繕が必要になる前に対処し、費用を節約することができます。
・大規模修繕
アパート経営において、10年から15年の頻度で行う大規模修繕は欠かせないメンテナンスのひとつです。大規模修繕とは、外壁塗装や屋根の葺き替え、給排水設備の更新など、比較的大きな修繕のことを指しています。
大規模修繕は、アパートの建物としての耐久性を維持し、資産価値を維持するためにとても重要な取り組みであり、放置しておくと、大きな損害が発生する可能性があります。
アパートの外観や設備がきれいで新しい状態であれば、入居者の生活も快適性が向上し、退去率が低下しますので、資産価値は高くなるのです。
また、計画的に大規模修繕に取り組むことで、大きな損害が発生する前に修繕ができますので、費用の抑制に繋がります。
そのため、アパート経営においては、大規模修繕を計画的・定期的に行うことが大切です。
アパート経営に欠かせないメンテナンス『大規模修繕』とは
上記において、アパートのメンテナンスの方法のひとつとして『大規模修繕』についてお伝えしましたが、ここではさらに詳しくお伝えしていきます。
大規模修繕とは、10年から15年程度の頻度で取り組まれる工事のことで、1か月から半年、建物の規模によってはそれ以上の期間になることもあります。
大規模修繕の概要をはじめ、工事内容、円滑に進めていくための長期メンテナンス計画についてご紹介してきましょう。
・大規模修繕とは
大規模修繕とは、経年によって劣化や損傷したアパートの建物そのものや設備を定期的に修繕することを指しています。
具体的には、外壁の修繕、屋根防水、ベランダ防水、鉄部塗装など、普段は実施しづらい大規模な修繕や、玄関や廊下の改修など、共用部分の改修を行います。
大規模修繕の周期は10年から15年程度で執り行われるケースが多いですが、アパートの状況によってもその時期は異なります。
大規模修繕は、建物の安全性や資産価値を維持するために欠かせません。
建物が老朽化すると、ひび割れや雨漏りなどの不具合が発生し、住民の安全や快適性が脅かされる可能性があります。
また、建物が老朽化すると古びたような印象となってしまい、空室になった部屋に新しい入居者がなかなか決まらないといったこともあります。
しかし、大規模修繕を定期的に行えば、これらの問題を解決させることができます。
大規模修繕には、工事期間中の不便や費用負担などのデメリットもありますが、建物の安全性や資産価値を守るためには必要なことです。
アパート経営の観点から見れば、大規模修繕の必要性や費用負担について理解し、修繕計画に取り組むことが大切です。
・ アパートの大規模修繕に多い工事内容
- 外壁(塗装・タイル修繕・シーリング工事)
- 屋根(塗装・防水工事)
- ベランダ防水
- 鉄部塗装(外階段・手すり)
- 共有部分(階段・廊下・エントランス・郵便受け・駐車場など)
- 個人使用している共有部分(玄関扉・サッシなど)
大規模修繕は10年から15年程度の頻度で行われることが多いですが、主に上記のようなものが挙げられます。
特に、外壁や屋根のメンテナンス、ベランダ防水においては、10年程度で劣化が生じることから、大規模修繕のタイミングで行われることが多くなっています。
また、外階段や手すりなどの鉄部塗装においては、塗膜の耐用年数が5年から7年程度であることから、大規模修繕のタイミングとともに、その間の小規模修繕で行われています。
・大規模修繕に大事な長期メンテナンス計画
上記でもお伝えした通り、アパートの大規模修繕においては外壁や屋根の修繕をはじめ、ベランダ防水、鉄部塗装などといった、幅広い修繕が執り行われるケースが多いです。
特に、外壁や屋根、ベランダの修繕においては、高所での作業が必要になることから、建物の周囲に足場を設置する、大がかりな工事となります。
さらには、工事期間は1か月以上、建物の規模や工事内容によっては3か月から6か月以上にもなることもあります。
そのようなことから、長期的なメンテナンス計画を準備することが大切で、計画している工事内容が遂行できるように、費用を準備しておく必要もあります。
大規模修繕のメンテナンス計画や費用については、次の章で詳しく解説していきます。
アパート大規模修繕のメンテナンス計画の立て方や費用の準備について
アパート経営は、とても長期的な事業となりますので、安定した経営状態を維持するためには、メンテナンス計画を準備しておくことが重要となります。
経営状態を維持するためには、家賃収入を維持することが大切ですが、家賃を下げずに入居率を維持するためには、外観を綺麗にし、居住性を高めるメンテナンスが大事なのです。
ただ、多くのアパートには大規模修繕にかかるメンテナンス計画が存在していないケースが珍しくありません。
しかし、長期的な視点でメンテナンスしていかないと、どんどん劣化や損傷が進んでしまい、いつの間にか入居率が低迷したままになってしまうのです。
・アパート大規模修繕のメンテナンス計画の立て方
アパートの大規模修繕を定期的に取り組むためには、必要な修繕工事をピックアップして、10年、20年、30年などといった長期的な計画を準備しておかねばなりません。
もちろん、長期的なメンテナンス計画の中には、大規模修繕だけではなく、退去時のメンテナンス、小規模修繕も含まれます。
また、長期的にメンテナンスに取り組めるように、計画的に費用を積み立てておくことが重要になります。
修繕工事が必要な時期に、どのくらいの費用を積み立てることができるのか、メンテナンス計画に落とし込んでおく必要があるのです。
そのため、アパート大規模修繕の専門業者に相談し、メンテナンス内容や工事のタイミング、費用についてアドバイスを受けながら、計画を準備していくと良いでしょう。
・アパート大規模修繕の費用の準備について
アパートの大規模修繕の費用は、工事内容や建物の規模によってさまざまで、主な工事としては、
- 外壁塗装:100万円~300万円
- 屋根塗装:100万円~200万円
- ベランダ防水:30万円~100万円
- 外階段の塗装:5万円~15万円
といった価格帯が多くなっています。
そのようなことから、アパート全体の大規模修繕に取り組んだ場合には、数百万円から1千万円程度の費用になることが考えられます。
修繕費については、入居者が支払う家賃の一部を積み立てする必要がありますが、アパート経営の観点からみると、修繕費は経費になるものの、積み立ては貯金として扱われますので経費にはなりません。
そのため、全国賃貸住宅修繕共済共同組合が提供している『賃貸住宅修繕共済』を利用し、積み立てを経費にしながら、修繕費用を蓄えていくことも検討してみましょう。
まとめ
アパート経営に欠かせないメンテナンスについて、メンテナンスの種類や大規模修繕の必要性、費用なども踏まえながら、詳しくご紹介しました。
アパート経営には、『日常的な清掃』『退去時のメンテナンス』『小規模修繕』『大規模修繕』といった欠かせないメンテナンスが存在します。
特に、大規模修繕においては、アパートの居住性や快適性、美観などを維持するためにとても大事なものになります。
ただ、規模が大きい工事になることから、コストも大きくなり、アパートの規模によっては数百万円から1000万円以上になることも珍しくありません。
そのため、小規模の修繕も踏まえてメンテナンス計画を準備しておき、適切なメンテナンスに取り組めるように、費用も積み立てておくことが大切です。
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