「そろそろマンションの修繕を考える時期だけど、具体的にいつやればいいのか分からない…」
こうした声は、多くの管理組合や理事の方から聞かれるものです。
マンションの大規模修繕は、建物の劣化を防ぎ、資産価値を維持するために欠かせません。とはいえ、「築何年でやるのが正解なのか」「どんな症状が出たら修繕すべきか」といった疑問は尽きないものです。
判断を誤れば、工事が遅れてトラブルを招くこともあれば、逆に早すぎて費用が無駄になることもあります。そこで本記事では、マンション大規模修繕の時期と目安を判断するための具体的な基準を、わかりやすく解説します。
「築年数」だけに頼らず、今すぐ確認すべきポイントを知っておくことで、失敗のない修繕計画を立てることができます。
【この記事でわかること】
- 大規模修繕の基本と目的
- 修繕の「時期と目安」の判断基準
- 築年数・劣化状況・診断の活用方法
※マンションの大規模修繕の適切な時期と見落としがちな劣化サインについて詳しく知りたい方は『放置でマンションの大規模修繕費が2倍に?適切な時期と見落としがちな劣化サイン【川崎市】』をご覧ください。
マンション大規模修繕の基本|なぜ「時期」が重要なのか?

マンションの大規模修繕とは、主に外壁や屋上、防水や配管といった共用部分の劣化を防ぐために定期的に行う工事のことです。これを怠ると、建物全体の耐久性が落ち、住民トラブルや資産価値の低下を招くリスクがあります。
中でも、「いつやるべきか」という時期の見極めは非常に重要です。タイミングを誤ると、想定外の工事費が発生したり、住民からの不満が出たりすることも。ここではまず、大規模修繕の目的と、適切な時期に実施することの意味を押さえておきましょう。
【このパートでわかること】
・大規模修繕の主な内容
・時期を逃したときのデメリット
・住民トラブルや資産価値への影響
そもそも大規模修繕とは?
マンションの大規模修繕とは、主に共用部分を対象に行う、計画的かつ大掛かりな修繕工事のことを指します。対象となるのは、外壁、屋上防水、共用廊下、階段、鉄部の塗装、給排水管など、日々の生活で直接使っていなくても、全住民が間接的に利用している設備です。
大規模修繕の目的は、単に見た目をきれいにすることではありません。**建物の劣化を防ぎ、長く安全に住み続けるための“予防的なメンテナンス”**です。放置すれば少しの劣化が大きな損傷につながり、後々大きな修繕費用がかかってしまう可能性もあります。
また、大規模修繕は建物の資産価値を維持・向上させるためにも重要です。中古マンションの売却や賃貸募集の際、過去の修繕履歴や維持管理の状況は必ずチェックされるポイント。計画的な修繕がされていない物件は、敬遠されがちです。
修繕時期を逃すとどうなる?
大規模修繕の時期を見誤ると、思わぬトラブルやコスト増につながることがあります。
たとえば、外壁のひび割れや屋上の防水劣化を放置したままにすると、雨水が建物内部に浸入し、構造そのものを傷めてしまいます。そうなれば、単なる修繕では済まず、改修や復旧に多額の費用がかかるケースもあります。
また、住民にとって不便や不安を感じさせる不具合が目立ってくると、管理組合への信頼も揺らぎかねません。「なぜ早く対応してくれなかったのか」といった不満が表面化し、住民同士のトラブルに発展することもあるのです。
さらに、中古物件として売却を考えている場合にも影響があります。修繕が長期間行われていないマンションは、「管理が行き届いていない」と判断され、資産価値の評価が下がってしまうリスクも否定できません。
つまり、修繕のタイミングを逃すことで、費用・信頼・資産価値の3つを同時に失う可能性があるのです。
まだ早いは危険?判断ミスの落とし穴
「まだ外壁もきれいだし、修繕はもう少し先でいいのでは?」
そう考えて修繕を先送りにする管理組合も少なくありません。しかし、見た目に問題がないからといって内部の劣化が進んでいないとは限らないのが、大規模修繕の難しいところです。
特に外壁の内部、防水層、配管などは、表面に症状が現れにくいため、気づかないうちに劣化が進行していることもあります。そして、いざ症状が現れたときにはすでに大がかりな修復が必要な状態になっている場合も。
さらに、「先延ばしにする=修繕積立金を温存できる」と思いがちですが、必要な修繕を先送りした結果、かえって想定以上の費用がかかることもあります。必要な時期に実施するほうが、結果的に負担が少なく済むケースも多いのです。
「今はまだ早い」と感じたときこそ、第三者による診断や専門家の意見を取り入れ、客観的な判断材料を集めることが大切です。
大規模修繕の時期と目安はこう見極める

大規模修繕のタイミングを考えるとき、「築何年か」という年数だけに頼って判断するのは不十分です。建物の劣化具合や修繕履歴、環境条件、さらには専門家の診断結果も含めて、総合的に見極めることが重要です。
このパートでは、「何を基準に、どのように時期を判断すれば良いのか?」という点にフォーカスし、失敗しない見極め方を紹介します。
【このパートでわかること】
- 築年数ごとの修繕目安
- 劣化のサインの見つけ方
- プロによる診断の活用方法
築年数から考える修繕の目安
マンションの大規模修繕は、一般的に**「築12~15年」が最初の目安**とされています。これは、外壁や屋上防水などの共用部分が、築10年を超えたあたりから劣化が進みやすくなるためです。
また、2回目の修繕は築25年〜30年前後、3回目は築40年を超えたあたりが目安となります。修繕の周期は、おおむね12〜16年ごとが推奨されており、多くのマンションでこの間隔を基準に長期修繕計画が立てられています。
ただし、これはあくまで「目安」であり、建物の構造・施工品質・立地環境によって劣化のスピードには差があります。たとえば、海沿いや交通量の多い道路沿いの建物は劣化が早い傾向にあります。
そのため、築年数だけで判断せず、「前回の修繕から何年経っているか」「劣化症状が出ていないか」もあわせて確認することが重要です。
劣化症状をチェックする
修繕の時期を見極めるうえで重要なのが、建物に現れる劣化のサインを見逃さないことです。見た目や使い勝手の変化から、修繕の必要性がわかることもあります。
たとえば、外壁に「ひび割れ」「塗装のはがれ」「タイルの浮き」が見られる場合、それは外壁防水機能の低下を示す兆候です。また、屋上では「防水シートのめくれ」や「排水口まわりの傷み」が確認されることもあります。
共用部分の鉄部に「サビ」が浮いてきていたり、廊下や階段の床に「ひび」や「浮き」があれば、早めの修繕が望まれます。さらに、給排水管から「水漏れ」や「異臭」が発生している場合は、配管内部の老朽化が進んでいる可能性があります。
これらの症状が出始めたら、修繕の検討を始める“サイン”として見逃さないようにすることが大切です。日常の清掃や点検時に、こうしたポイントをチェックリスト化しておくと、劣化に早く気づくことができます。
建物診断の結果をどう活用するか?
築年数や目に見える劣化だけでは判断が難しい場合、専門家による建物診断を活用するのが確実です。建物診断では、劣化の進行度合いや補修の必要性を、外観だけでなく内部構造まで含めて詳しく調査します。
この診断を通じて、「どの部分をいつ修繕すべきか」「どの程度の費用がかかるのか」など、修繕計画に必要な客観的な情報が手に入ります。また、長期修繕計画の見直しや、積立金とのバランスをとるうえでも重要な判断材料となります。
よく「無料点検」で済ませようとするケースもありますが、それだけでは不十分なことが多いです。とくに大規模修繕の実施を検討している場合は、第三者機関や信頼できる建築士による診断を受けることで、将来の不安を減らすことができます。
適切なタイミングで建物診断を行い、その結果をもとに修繕の内容や時期を判断することで、無駄のない、納得感のある修繕計画を実現することが可能です。
よくある質問~診断なしでも判断できる?
「建物の診断には費用もかかるし、築年数と見た目で判断すれば十分では?」
こうした声は少なくありません。たしかに、築年数や外観の劣化だけでもある程度の目安にはなりますが、それだけで修繕の是非を決めるのは危険です。
たとえば、外壁のひび割れは表面的に見えても、内部の防水層がどの程度劣化しているかまでは判断できません。配管の腐食や屋上防水の剥がれなども、見えない部分で進行している可能性があります。
また、住民の目だけではどうしても見落としが発生しがちです。特に初めて修繕を検討する管理組合では、「見えない劣化」が大きな盲点になりやすいものです。
したがって、診断なしで判断するのではなく、必要なタイミングでプロの目を通すことが、結果として費用やトラブルを抑えることにつながるといえるでしょう。
まとめ~川崎市のマンションの大規模修繕なら池田塗装へ
本記事では、マンションの大規模修繕を「いつ行うべきか?」というテーマをもとに、判断基準や目安となるポイントをご紹介しました。
大規模修繕は、「築年数」「劣化の兆候」「専門家の診断」の3つを柱に、総合的に時期を判断することが重要です。見た目に問題がなくても、内部で劣化が進行しているケースもあり、タイミングを逃すと費用やトラブルが大きくなってしまいます。
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